楽園からの手紙~2018(12)胸の奥にしまいこまれた記憶
旅は終わりに近づいていました。
カヴェヘヴェヘでも、祈りを捧げると、その神聖な世界が私にたくさんのメッセージを託して下さいました。
グレースビーチで、霊的な接触があり、祈りを捧げたその瞬間、私の中で 不思議な事が起こっていました。
これまでに出会ってきた「海」や「聖地」
カヴェヘヴェヘ、モロキニを遥拝するマウイの海、そして与那国島の海底神殿、そして、
マダムペレの「声」が、ひとつに結ばれて、あらゆる海の水が
私の中で、ひとつに接触したような、
謎解きの映画の伏線として 出てきていた出来事の「点」が、「線」として、つながっていくような、
深い洞察が、芯からこみあげてきました。
一連の巡礼で見て、経験して、修めてきたすべてが、たったひとつのエネルギーに集約されていくんだという洞察がわきあがっていました。
それは、今世界中で起きてきている想定外の様々な出来事、
地球規模で起きている世界的変化の中で、私達人類が目を覚まそうとしている「世界ビジョン」につながっていました。
それは、私達が今、
意識的、無意識的に関わらず
自分の胸の奥にしまいこまれた記憶が、目覚め始める時期にきているのだという事です。
それは、私達がかつて体験した楽園を失った時の記憶でした。
忘れない、忘れたくない、と、涙を流した時の記憶。
私達が愛を見失い、
心のあたたかさの神聖さを忘れた時の記憶の再生。
私達には、一人に一つずつ、
神様に、宇宙に、直接つながっている心の場所を持っている。
自分の中で、心があたたかくなる場所こそが、宇宙とつながっている場所で、自分の一番ほしいものに出会える場所だということ。
そこが、グレースの入り口だった事、
自分の夢を叶う場所だという事を、忘れてしまった。
自分の中のあたたかい場所に、心でふれて、エネルギーにつながりながら生きるのではなくて、
心の波動をそこから離し、
心を無関心で冷たくしてしまい、宇宙とのつながりである、自分のあたたかさを忘れてしまった。
人はその時から、宇宙エネルギーの供給に渇いてゆくようになり、
エネルギーを枯渇させてゆくようになりました。
何故なら、心のあたたかい場所は宇宙からエネルギーが供給され、流れてくる水門だったから。
心があたたかさとの接触を断つと、その人は源泉から自分を分離させ、水門を閉じてしまうのです。
その時、本当の自分から遮断され、内なる神と遮断され、すべてのいのちと分離した感覚をもちました。
それが、孤独のはじまりで、
無力感と欠乏感のはじまりでした。
それは、自分の中に豊かに流れてくる恩寵を、遮断する事だから、自分の望んだ世界を創造していくパワーかこなくなる事。
だから、無力感が出て、すごい事や幸せな事は自分で創れないと思ってしまうから、
嫉妬が生まれ、競争が生まれ、奪いあいが生まれ、比較が生まれた。
悪口が生まれ、批判が生まれて、他の人を自分より下に置こうとする心が生まれた。
それが、地球をも二極に分離させ、平和を緊張させてきてしまいました。幸せの取り合い、パワーの誇示しあいに発展してしまいました。
自分がなりたい自分、やりたい事ができて、幸せを生み出すエネルギーは外にしかないと思うし、ひとつしかないと思うから、奪いあい、取り合い、勝ち負けが生まれます。
でも、自分が成功するパワー、自分が大好きな幸せ、それもこの上もない心からわくわくできるような幸せを、創造できるパワーが自分にあるとしたら・・。
全員が自分の中に、自分の望む世界を、自分の当たり前にできるパワーを持っているとしたら、
それは、日常で誰もができる生き方だとしたら、
そんな自分の力を取り戻せば、(その具体的な方法が五感ヘブン)
本当に「すべての人に優しい時代がやってきます。」と、いう聖母の声がリアルになってきます。
でも、私達はその自分のパワーを恐れる記憶があって、
そのシンプルな自分の心に抵抗してしまうブロックを長いこと信じてきました。
でも、目覚める時がきているのです。
例えば、私達は、
自分の中心が見えている時にずれたなら、まだ、うっすら自分がなんだか変だなと感じた時に、心のあたたかい場所に自分を戻して、波動調整をすればよかったのに、
そのずれた場所から、また波動をずらし、さらにずらして、私達はいつのまにか完全に戻り方がわからなくなり、急降下に波動を落としていったのです。
自分の源(あたたかい場所)と離れると、分離がリアルになるのです。
つまり、自分と人が分離して見えるし、ものや経済や、運命が、自分の意識とつながっているなんて、感じられなくなってしまうのです。
そうして、人々の意識の降下と共に、地殻変動が起こり、かつて私達は楽園を失いました。
それは、私達のあたたかくて幸せな、現実創造という、魔法の力を失った瞬間でもありました。
かつて、
すべてのいのちが幸せだった時代がありました。
人々も、大地も、花も、水も、動物たちも、様々ないのち 皆が調和し、幸せでした。
何故なら、この世を幸せに生きて、必要を完全に満たす力が私達にあるからです。
必要なもの、必要な豊かさ、必要なエネルギーがもたらされる入り口が、全員にあるのです。
そして、内側からこみあげる本当の魂の夢。魂がこうしたい、こうなりたいと望むことを、この世に現し具現化する力も、私達は持っていました。
心のあたたかさは宇宙とつながっているからです。
自分の心から溢れてくる希望を、具現化して叶え、
それを自分の暮らしに変える力を、私達は持っていました。
けれど、自分の中の宇宙を見失った時から、私達はその力を失ったのです。
しかし、
再び、その力、そのすてきな自分を取り戻す時が今、巡ってきてるのです。
けれど、その聖なるタイミングを迎える時は、まず、
自分がかつて、大切なものを手放した瞬間の記憶の層が再生されるのです。
だから今、皆、不思議なあせりや恐怖、不思議なおちつかない感情を経験しているんですね。
恐れをこえて、
あたたかい愛を選択し、立ち上げる時がきているのです。
苦しみから喜びにリアルにシフトする時が来ているのです。
巡礼したすべての海の記憶が、私の中で結ばれた カヴェヘヴェヘの海で、私は自分の霊性の中で 不思議な歌を聞きました。
不思議な歌を。
それは、クジラたちの歌でした。
テレパシーのように、その声は、
海からではなく、霊性から直接響いてきたのです。
せつなくて、あたたかい、
記憶の音が、響いてきました。