互いを近づける優しい答え
「いいえ」と言えなかった人が、あたたかくエネルギーを通わせながら、ノーといい始めると、運命は光に向かって変わり始めます。
世の中にはいわゆる「いい人」といわれる方がいます。
なんでもお願いするとやってくれる人、お願いした事を断らないで いてくれる人。
面倒見のいい優しい人がこの世界にはおられて、そういう人のそばにいる人は、とても助かります。
しかし、実際にその優しいと言われる人は自分の時間がなくなったりして、とても疲れて苦しんでいたりもしますね。
ノーといわないで、ただただできる事を喜んでさせて頂く・・。
それがその人自身の「徳」となり、魂がさらに優しさを学ぶことならば、素晴らしいことです。
でももし、ノーといわない、いいえ言えないでいることが、「自尊心の低さ」から出てしまったものであり、実は嫌われたくないなどの恐れから出ている行動ならば、
引き受けたことを、あなたのハートはなんだかきつく感じているでしょう。
気がおもい、ため息がでる。
頼まれた事を「えーまた?」と、密かに怒りがわいているけれど、断れない。
こんな時本当は、私達のハートは、進むべき道を教えてくれています。
ハートの感覚は「センサー」です。
すっきりしたり、あたたかくなったり、わくわくしたり、幸せな気持ちになる。
すーっと胸が気持ちよくなり、力が湧くような気がするのは、魂にとってイエス。
けれど、いいお話なのに、優しいのに、やろうとすると気が重くなる、ぐっとつまる。嫌な気持ちになる、落ち込む、疲れる、エネルギーが消耗するように感じるのは、あなたの魂にとって、本当は答えが「ノー」のものなのです。
そして、ここがスピリチュアリティの素晴らしいところですが、
魂にとってイエスとノーを導きだしてくれる内なる霊性は、相手がある場合、相手のその答えの場所とつながっています。
つまり、魂がノーの時は、本当は相手の魂もノーなんです。
例えば、私達の日常は、頭の思考から生まれてくる現実と、ハートのフィーリングから生まれてくる現実とがあって、ハートの感覚から生まれてくるあたたかいものが、真実であり、あなたと関わる人とを、幸せへと導いて行きます。
しかし、時に頭は、相手への依存であったり、損得で計算していたり、やりたくない事を避けて相手に押し付けてしまったり、状況から学ばずに同じ進化のない状況に居続けることがあります。
そして、頭では不安だったり、やれないと今は思っていても、ハート(魂)にはそれはチャレンジを伴うチャンスであり、新しい可能性を開いて行く扉となっていることがあります。
つまり、相手の人も、大変そうに見えても、実は自ら勇気をだして魂が新たな幸せのフィールドに行こうとしている時である場合があるのです。
今は自分で考えて自分でやってみると、みずからのパワーを取り戻してぐんっと世界が広がる時だったりするのです。だからチャンスですよと、その人の魂が用意したチャンスなのですが、頭はわからないから、やりたくないからあなたやってと、まわりの優しい人にふって、表面の意識で避けてしまう時があります。
それを、やってあげようとする時、そもそも自分の仕事ではないので こちらのハートはきつく感じるのですね。
こんな時、恐れや自尊心の低さや、かわいそうという情だけで、ノーといわないでいると、相手も自分も苦しい波動に居続けてしまいます。
相手がある場合、
相手さまのエネルギーと、あなたのエネルギーは実はつながっています。
つまり、あなたがノーと感じているときは、相手の魂も答えはノーなのです。
ノーと答えをだしてあげた方が、その方が実は相手の魂も 動き出せて、新しいすてきな方へ、魂が向かえるのです。
だから、こんな時ノーとお伝えすることは、相手の魂が 幸せに向かってゆくことを 応援することなのです。
相手を 幸せに向けてあげることなのです。
でも、多くの人は、ノーとお伝えする事に罪悪感を感じます。
それは、ノーとは、相手を拒絶することだと感じてしまうからでしょうね。
ノーということは、冷たいことで、まるで相手の目の前でピシャッと引き戸をしめるような 冷たいことだと 受けとめているからかもしれません。
しかし、もし自分のハートが重くつらく感じて、これはノーだと感じるのなら、ノーと伝えてあげることは相手をまだ見ぬ幸福へと送ってあげ、幸運を応援してあげることなのです。
あなたがノーといってあげることで、相手は自分の真実へと向かってゆける。魂が、待ち望んだすてきなその人自身へと近づいてゆけるのです。
ですから、ノーと伝えることは、ピシャッと扉を締める、相手との分離ではありません。
これは、あなたが素晴らしい幸福の扉をひらいたことですよ、あなたの幸福は、あちらですよと道しるべになれること。
それが、優しい「ノー」の役割。
つまり、胸をあたたかくして、相手とつながったまま、やさしく幸運をお渡しするやわらかい伝え方の「ノー」もあるのです。
だから、無理をしないであげて、あなたの胸がノーだと感じたら、優しく「ノー」の気持ちをお伝えしましょう。
相手とつながったまま、相手が本来の幸せを見つけるのを応援してあげるために、優しく背中を押してあげる、そんなあたたかい「いいえ」を送りましょう。
あたたかく、優しく、相手の幸福を思って伝えられる「ノー」もあります。愛する為の、つながる為の、優しいエネルギーが通ったそんな「いいえ」もあるのですね。
もし、あなたの心が優しい気持ちですっきりするなら、その時生まれる「ノー」は伝える度に、お互いがよりあたたかく愛に近づく、愛の表現となるでしょう。それは互いを優しく成長させる「ノー」なのです。