美しい音で耳を洗う(2)
この世界には、
美しい音があります。
聴いている者の毛羽だった心を、
なめらかにしてくれる音。
あたたかい気持ちにしてくれる音。
だけど、
どんな音が、それに当たるかは
人それぞれ皆違うでしょう。
心に、快いと感じる音は皆違います。
例えば、
私が暮らしの中で、大好きな音は
カップにお茶を注ぐ音。
お鍋の中で煮物が煮える音。
流れる水音。
あたたかい心から生み出された「人の声」の言葉より最後に滲む声の余韻の響きが、大好きです。
音楽なら、
ヴァイオリンの音色も好きですし、
激しくないスイートなピアノ曲も好きです。
その時々のフィーリングで、
「快い」が変わっています。
五感は、自分の内なる存在への入り口。
その瞬間、瞬間を
自分のハートにしっくりくる「気持ちのよい音」を、
心で感じてあげて、
音をハートで味わうと、
私達はその快い音の波動で、
耳のエネルギーを洗うことができます。
私達の肉体の耳の、
一段奥の次元には、
霊的な耳があって、
その目にはみえない霊耳には、
前世から今世まで、
あなたが聞いた、「嫌な音」が、大半は昇華されずに、霊的な垢となって内なる耳のチャクラを曇らせている事があります。
曇りの原因となる エネルギー的な垢とは、
例えば、かつて嫌な罵声を浴びた時の衝撃や、身を縮めながらいつか聞いたいらだちの混じった扉を閉める音や、悪口をいうヒソヒソ声や、世の中の喧騒で、
そして、自分が自分に無意識に向けている嫌な声の衝撃が霊耳にこびりつき 曇らせている事が多いのです。
その霊的な垢が霊耳を曇らせると、
私達は「本当に大切なこと」が聞こえなくなってしまうのです。
例えば、
愛する人々とのコミュニケーションがうまくいかなくて、しばしば私達は苦しみ、なんとか関係を修復しようと、話し合いを試みることがあります。
でもそれでも わかり合えず、関係が 改善しないのは、聞こえていない方の「声」が受けとめられていないから。
話し合っても、うまくいかないのは、
コミュニケートされた言葉より
コミュニケートされなかった言葉の方にこそ、本音があるから。
相手の見た目の態度や
実際に口にした言葉よりも、
相手が言わなかった事、
言えなかった事こそを、
私達は 聴かなければならないのです。
耳を傾けなければならないのです。
言葉にならない
魂の叫びが、
心にすーっと通じて、受けとめられたと感じた時に、あたたかい愛が通うからです。
そう、
愛はその魂の耳を回復させる事から、暮らしの中で 回復してゆきます。
あなたが快いと感じる音には、
あなた宛の宇宙の愛が溢れています。
だから、ただ
「ああ、この音色好きだなあ」
「この音いいなあ」と、
耳を傾けて、心で味わうとき
その心地よい響きによって、
私達は内なる耳を洗うことができるのです。
そうすると、
音は、あなたのいのちに
本当の事を伝えてくれるようになるのです。
相手の本当の気持ちが、
伝わるようになるのです。
心で味わう、美しい音は、
あなたの魂を目覚めさせ
優しい思いやりを育てます。
五感ヘブン
奥が深いでしょう?