自分の根本に感謝(4)~いのちの大往生
大往生とは、いのちを引き継いで美しく天に還ること
「おばあちゃんは100才で大往生しました」というように「大往生」という言葉が人生を結ぶ時に 使われることがあります。
立派に生きて、安らかに天に還ること、私達はそれを「大往生」と表現します。
本当に長生きしてくれて、時がきたら、やすらかに天に還る、そんな優しい還りかたができたら嬉しいですね。
しかし本当の大往生とは、ただ安らかに還るだけでなく、自分が生きた輝きが、あとの人々に引き継がれ、その人の光が、子孫の誰かに受信されてこそ、真の「大往生」となるのだそうです。
つまり、一生懸命生きたその人の生き方の美しい部分が、あとの人々に受け継がれて行くこと。
それが「大往生」なのです。
例えば、「うちのおばあちゃんは優しい人だった。寝たきりになっても、コツコツ コツコツ、綿入れなどを作って、それを皆にプレゼントして もらった人が喜ぶ顔を見て、喜びとしていたな。
人を喜ばせて、嬉しいという人だった、ああ、私もささやかでもいい、おばあちゃんみたいに、そんなふうに人の喜びを自分の喜びとして生きていきたい。」
こんなふうに、おばあちゃんの生き方が、誰かに響いて、生きる力になってゆく時、その「受信」があって初めて、おばあちゃんのいのちが、大往生したことになるんですね。
いのちを美しく活かしきって、旅立ったのです。
「うちのお父さんは頑固で口下手だった。何度もケンカした、でも不器用でも、大事なことは絶対曲げない強さがあった。一人でもやりぬく力があった。
私は、頑固なお父さんにそっくり。だから、お父さんのあの強さ、受け継ぐよ、自分も不器用でもいい、やりぬこう。」その方が生きた気持ちが誰かに受信されてこそ、大往生なのです。
そして、そんなふうに自分の、いのちの輝きを、後から続く人たちが「受信」して、生き方にしてくれると、今を生きている人が美しく輝き出すのです。
生きている子孫に優しい光が、芽生えだします。そうやって、生きてる人が大切な気持ちを受信しますと、その人の中に生まれた光は、
天に還られた霊界の先祖様の中心から優しい光を広げます。
届くのですね、優しい光が・・。
あなたの心に芽生えた光が、霊界にいる先祖をあたたかく照らし、力になるんです。
あなたのいのちの響きは周りの人々に受信されていますか?
自分も大往生できたらと、誰もが思います。それには、どう生きたらいいのかと思いを馳せることがあります。
例えばいのちの響きは、芸事や技術を受け継ぐ跡取りとは違います。
いのちそのものの響きですから、だから、あなたが生きている内に「これを引き継いでね、これをあなたに託したわよ。」と子供達に、口でお伝えしても 大往生にはつながりません。
むしろ、口で託そうとする程、子供達や孫たちは逃げてしまうでしょう。
むしろ、子供達を変えようとしないであげてください。
あなたが大事にしているものがあっても、どうぞ押し付けないであげて。
外に向かわず、あなたがあなたの中に向かってあげたらいいのです。
より、あなたのいのちの中に深く入ってあげるのです。
あなたがあなたの為に、その生き方を一生懸命生きるんです。
あなたが未来に伝えたい思い、あなたが選んだ生き方を一心に、生ききります。
1日、1日を燃焼しきって生きてみます。
ああ、今日も心をこめて頑張れた、よかったな。
優しくできた、嬉しかったな。
失敗したけど、これを糧にして明日はもっと素敵になろう。
あなた自身が納得できる生き方をして、あなたが自分の人生に感動してみましょう。
その優しさをしみじみ味わってみましょう。
あとの世代にわからせなければとあせり、でも、うちの子たちはだめだと制限しないであげて。
あなたが、あなたのいのちを優しく燃やして、1日1日を生ききり、安らぎで結ぶのです。
ああやったな、今日も頑張れたな。そんな感動と感謝で、胸が震えていると、あなたのいのちは自然に次の世代に伝わりだします。
いのちはつながっています。
だから、あなたがあなたに感動すると、自然に誰かを勇気づけて、光はつながり、伝わってゆくのです。