怖れの中の優しさ
すべてのものの中に優しさがあります。『怖れ』の中にも優しさはあります。
誰もの足を止めてしまうものがあります。
それは、『怖れ』です。
前に出られないのは、『怖れ』があるから。
自分が保身するのは、そこに『怖れ』があるから。
誰かに意地悪したくなり、誰かの幸せを喜べないのは、そこに『怖れ』があるから。
優しさを否定して、ずるくなければ生きられない、優しさなんて綺麗事だと笑うのは、信じきることを、『怖れている』から。
幸せではない気持ち、不完全燃焼の影にはいつも、『怖れ』があります。
嫌いな人に会いたくないのは・・。
誰かになにかを言われたくなくて、ビクビクしているのは・・。
そこに、『怖れ』があるから。
『怖れ』は、自分自身で見たくないもの、目をそらし続けているものを、いつまでも見ようとしない時に現れてくる愛の声です。
怖れに出会うのは、
『さあ、もう目を覚ます時間ですよ』と、あなたに愛の声が届いているから。
怖れがでたら、あなたはとてもいいラインに到達しています。
その怖れを一本のラインだとしたら、そのラインから向こうは、目を覚ましてゆく優しい世界が広がっているのです。
怖れは、光のまなざしにより溶けてしまいます。
目をそらしている間は、とても巨大で深く、重く、大きく見えます。
しかし、何を怖れているかに、しっかりと目をあわせてあげると、
怖れは、あたたかい日の光に溶けてゆく雪のように、溶けてしまいます。
あなたが、何を怖れていたのかを、ひとつひとつ耳を傾けてあげましょう。
それは、あなたが自由になる道。優しい息ができる道なのです。